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2013-08-28 「バカヤロー、お前は俺の仕事の何を見てきたんだ!」と叫ぶメンターに関する一考察(逆転版) [長年日記]

本日は、ちょっとした実験をしてみたいと思います。

お手数ですが、まず、こちらの文章をご一読下さい。

御一読頂いたら、下記の文章に進んで下さい

----- ここから -----

新聞の編集部が舞台となっている、ある本を読んでいたのですが、

新人の買いた取材ルポを、上司が一読すると、その用紙をくしゃくしゃにして、ポイと投げるシーンが出てきます。

「ボツ! やりなおし!!」という上司に対して、

「あ、・・あの・・・どこが悪いんでしょうか」と尋ねる新人に、

「自分で考えろ。誰も教えてくれないぞ」といって、新人に大量の資料を手渡す上司が出てくる場面があります。

今の日本では、こういう「本質的な指導」を行っている職場が、どんどん減っているらしいです。

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しかし、こういう貴重な教育を行っている現場も、少ないながら残っているようです。特に、テレビ番組の、「寿司職人」「大工職人」などの、職人シリーズに多い。

「バカヤロー、お前は俺の仕事の何を見てきたんだ!」

と怒鳴る先輩職人のシーンを見ると、私は、

―― 本当に大変だろう。大切な仕事の内容であればあるほど、それは言語化しにくい。このような業務がマニュアル化できないことは、現場の人間であれば、とても良く理解できる。

―― 新人が、数少ない情報から自分の業務に関する仕事を取得することは、業務を行う上で、避けて通れない重要なことである。

―― 「寿司握っているだけ」「工具を使っているだけ」で、新人を育てるということは、本当に至難の技であろうが、それを、書面化したり、口頭で述べることでなく、「背中で語る」という姿には、頭が下がる。

と思ってしまうのですよ。

「仕事は盗むものだ」と信じているこういう先輩や上司は、効率の悪さを理解した上で、自分達の持っている技術の「全て」を伝えたいという誠実さと、優しさを見て取れて、本当に気分が良いです。

自分の持っている技術を踏み台として、新人を、更なる高みを目指させることを実践しているメンター(指導者)が、「ここにいる」という確かな確信を得ました。

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こういうテレビ番組などで、こういう場面が頻出するところを見ると、我々日本人は、「仕事は盗むものだ」というストーリーが大好きなようです。

先輩に責められ、上司に叱責され、何度もやりなおしをさせられ、それでも、最後に成功して、「やればできるじゃないか」という先輩に「ありがとうございました!」と、涙ながら語る新人の台詞で終わる、というストーリーです。

―― 本当に、素晴しい番組構成。日本も捨てたものではない。

こういう番組を見ていると、思わず貰い泣きしてしまいそうで、一人ならチャンネル替えてしまうのですが、食事の時に、家族全員で見ている時などは、平気な顔をして、見つづけなればならないのが辛いです。

これからの新人教育は、こうなるべきでしょう。

(Step.1)先輩が後輩の良くない部分を、わざと看過して、正しいやり方を口頭や図解や実際のやり方を示すことなく、時間をかけても技術を取得させる。

(Step.2)そんでもって、同じミスを何回やっても、それを指摘し、改善がなければ、叱責する。新人を決して諦めない。

やっぱり、これだけのことをしなければなりませんよね。

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このような構成の番組に、人気があることは、大変喜ばしいことだ、ということは、私にも分かります。

----- ここまで -----

さて、と。

私が、わざわざ、このような文章を作ってみた理由については、明日の日記に続けます。