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2013-05-17 一年365日、いつどこでも、「納豆御飯」を美味しいと思える人生 [長年日記]

最近、朝のニュース番組などで、ボーカロイド(ボカロ)が、初音ミクを例に、紹介されるようになっているそうです。

何年か前には、主要なマスコミメディアは、まるでボカロ愛好者を変態扱いまでしていたようですから、「えらい態度の変え方だな」と、思っている人も多いでしょう。

しかし、この事実は、新しい技術と文化が、ある一定の期間「寝かせつつ」と、ブームをゆっくりと細々とでも継続させ続けるということが、いかに大切であるか、という、一つの分かりやすい事例とも言えます。

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そういう技術(または文化)は、それを作り上げている人からは価値があるように見えますが、そうでない人からは、「どーでも良い」ものです。

そういう技術開発には、予算が付かないのです。

予算が付かないと、なかなか自分の意思だけで続けるというのは、難しいです。だって、「何も食べずに働くようなもの」ですから。

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我々研究員がやりたい研究を続ける為に必要とされる資質というのは、「能力」「才能」「熱意」「カリスマ」というようなものよりは、寧ろ、

「粗食」で幸せになれるような、「自己洗脳」だと思います。

毎日、納豆御飯ともやし炒めで「我慢する」 ―― ではなく、そのような食事を、心から「美味しい」と思える、自己催眠の技が必要になってくるのだと。

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私も今、だれにも知られないように、2つの研究と勉強を続けています(週末研究員)。

一生「日の目を見ること」はなさそうな、無茶な挑戦であると自分でも思っています。

ですから、時々、お腹がへって、そのひもじさに、ステーキハウスの前のウィンドウの前で、もの欲しそうな顔をしてしまいます。

(この場合、ステーキハウスとは、国や会社から、予算が付くような研究テーマ(今でいう「クラウド」、昔でいう「ファジィ」など)が相当するか、と)

それでも、私は、敢えて「納豆御飯」を選ぶという生き方もあると信じています。

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でも、正直なところ、研究員は「メジャー」なってナンボ、というのも事実です。

そして、ほとんどの場合、「納豆御飯」の人生の多くは、「納豆御飯」の人生で終わります。

ですから、一年365日、いつどこでも、「納豆御飯」を美味しいと思えない人には、絶対にお勧めできない生き方です。