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2012-04-28 自分のリスクを取らない恋愛最適戦略(続き) [長年日記]

昨日、「リスクを取らない恋愛戦略」の話をしましたが、それに関連するお話をしたいと思います。

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西尾維新の「物語シリーズ」は、町田図書館のご協力もありまして(インターネット予約しているだけだけど)、出版されているものは、あと2冊で全巻読破となります。

先日、「花物語」を読了したのですが、この本は、これまでの「物語シリーズ」とは一線を画する、かなり有用な示唆に溢れる実用書であると感じました。

ティーンエイジャには勿論ですが、全分野の全世代に対して、役に立つ至言に溢れています。

例えば、

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(その1)

「逃げの何が悪い?この世にあるほとんどの問題は、逃げることで解決するじゃないか。逃げて先送りにしているうちに、問題は問題じゃなくなってしまう――

『今このとき』に解決しようと思うから、人は苦労するんだよ」(沼地蝋花)

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これは、私もよく使う手法の一つです。

私の場合、

「来週のこの時間に、今のこの暗い気持ちを100%損うことなく持ち続けていることができたら、来週のこの時間に、アクション(会社を辞める等)を起こそう」

という、フレーズをよく使います。

問題の大きさによって、「1週間」とか「1ヶ月」とか、色々選ぶことにはなるのですが、現在のところ『アクション』は発動していません。

1週間もあると、別の案件がその問題を「押し出してしまう」からです。全部「押し出さない」にしても、100%を維持するのは難しいです。

1週間で80%残っている問題であれば、2ヶ月後に残っている確率は16%。半年後なら、0.4%程度にまで小さくなってしまいます。

「どんな問題も時が解決する」というのは嘘があるかもしれませんが、「時が忘却させる」という話であれば、簡単な等比級数で「裏」が取れます。

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(その2)

「大抵のことは逃げれば解決するのに、逃げたら負けだと思ってる奴が――本当に多い。」(沼地蝋花)

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これは、私も「停滞主義論」で、このホームページを立ち上げてきた時から、論じてきたことです。

停滞主義とは、「(1)停滞はラク(楽)である→(2)ラク(楽)であることは一般的に楽しい→(3)ここからラク(楽)から楽への回帰的な利益が得られる」というものです。

『もんじゅ』(高速増殖炉型)と名づけても良いかと思っています。

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(その3)

「――なあ、沼地。お前、『やらずに後悔するよりやって後悔する方がいい』という言葉について、どう思う?」

「負け犬の遠吠えだ」

「やらずに後悔した方がいいに決まっている」

「そうだな。私もそう思う。やって後悔する方がいいなんてことをいうのは、『やってしまった後悔』の味を知らない、無責任な第三者の台詞だ」

「だけど――― 一番いいのは、やって後悔しないことだ」

(神原駿河&沼地蝋花)

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これが「リスクを取らない恋愛戦略」に相当するのかな、と。

ちょっと違うか。いや、全然違うな。

こう言えば良いのかな。

『だけど――― 一番いいのは、後悔しないように仕組んだ後でやることだ』

うん。これ以上もないくらい卑怯だ。あまりの卑怯さで、清々しいくらい。

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と言う訳で、(ここから頂いたメールに対する私信になりますが)「失恋」の痛手は、解決する場合もあれば、解決しない場合もあります。

しかし、解決する場合は「等比級数」があなたを助けてくれるかもしれません。

食欲のご回復を、影ながらお祈りしております。

http://www.amazon.co.jp/花物語(講談社BOX)[単行本(ソフトカバー)]/dp/4062837714