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2013-09-26 『じゃあね、君。このシステムコンセプトを表現する「女の子の絵」を、そこのホワイトボードに描いてみてくれないか』 [長年日記]

我が家では、二人の絵師(イラストレータ)(中3と小5の娘)に、私の寄稿コラムの挿絵の作成アルバイトをお願いしているのですが、中3の娘が、

―― もう、やめたい

と言い出して、青くなっております。

特に、中3の長女の方は、私のコラムのコンセプトを、私との3回くらいのディスカッションで、線図に落すことのできる能力を有しており(というか、最近、怖いな、とまで思う)、ここで、「チーム"The Ebatas"」から、脱退されたら大損害となります。

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理由を聞いたところ、ギャラの問題ではなく、線図を「ペンタブレット」で描くストレスに、もう我慢ができないのだそうです。

我が家では、一度、紙に描いた線図をスキャナで取り込み、その後、それを「ペンタブレット」撫ぞるようにして、もう一度の線図を描きなおしています。これが、凄く辛いとか。

実は私、一度だけ、「ペンタブレット」で絵を描いてみたことがあるのですが、確かに、発狂しそうになりました。ですので、娘の言うことは、実によく理解できたのです。

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江端:「ちょっと待て。紙に描いた線図を、そのまま取り込めないか調べてみる。もし方法がなれば、パパがアドインソフトを自己開発するから」

で、調べてみたら、

―― あっさり見つかった。

ドローソフト(SAI)の基本機能に入っていた。

昨日、定時で帰宅して、自宅で実験してみたら2秒で成功。

「ペンタブレット」による線図作成など最初から不要だったのです。紙とペンがあれば、そのままSAIで着色可能だったのです。

昨夜は、日本のどこかに、パソコンの前でゲラゲラと笑い続けている、気持ちの悪い父娘がいました。

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そりゃね、私の調査不足を責めて良いと思いますよ。これまで、娘達に、劣悪な環境で、1年以上もイラストを描かせ続けたことに関して、猛省しています。

しかし、私、SAIの教科書を少くとも3冊は買って、一通り読んでいるんですよ。

こんな、超ウルトラ基本の、しかも相当多くの人が望んでいるだろう機能の説明が、「最初のページ」に出てこないとは、どういうことですか?

そもそも、ドローソフトの教科書って、最初から難しいこと描きすぎです。サンプルもプロ級の絵を出してくるので、なんか近寄り難いし。

私は仕事で使いたいんですよ。仕事で。

でも、Googleで拾ってきた絵を使うと、著作権に抵触することになるから、そんなもの、仕事で(特にお客さまへの説明資料では)使える訳ありません。

でも、ちょっとした挿絵でも、プレゼンテーション資料に入れられると、助かるんですよ。

「萌え絵」なんぞはいらんのです。単なる簡単なイラストでいいんですよ。

そういう、業務向けの簡易なドローソフトの教科書を、どうして作れないのですか?

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しかし、現在、我が国では、というか、世界中で「萌え絵」が圧倒的なパワーを誇っているのは事実です。

宣伝広告は勿論ですが、最近はOS(オペレーティングシステム)のイメージキャラクタが登場しているくらいだし。

もしかしたら、将来の営業やエンジニアに必要な資質には、この能力(画力)が入ってくるかもしれません。

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我が社の入社面接で、

『じゃあね、君。このシステムコンセプトを表現する「女の子の絵」を、そこのホワイトボードに描いてみてくれないか』

という未来が来るかもしれません(結構、本気で)。

―― 来るなら、どうか、私の退職後に。