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男性から女性に性転換した人は、赤ちゃんを産むことができるのか?

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[『性同一性障害を計算する』第2回] 性同一性障害、「性を変える」具体的プロセスとリスク ホルモン療法、手術、法律…

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技術コラム「『性同一性障害』を中心として、いろいろなことを計算してみる(仮称)」に対する批判コメント

参考文献一覧


本ページは、本コラムの著者である江端智一が、当該コラムについて頂いた批判コメントを、可能な限りAS ISで転載させて頂くものです。

特段の記載がない限り、江端智一は本ページの批判コメントを、理解し、認定しているものとします。

本ページの目的は以下の通りです。

理由は以下の通りです。 私(江端智一)は、可能な限り、最大の努力と善意で、正しくウソのない著作の作成を目指しておりますが、そのような瑕疵なきを保証し得ません。

技術分野の誤った知識の流布は、皆さんの不測の不利益となります。

一方、それを恐れるあまり、「何もしない」というのは、私の思いに反します。

そこで、これらの、利益・不利益の調和点として、「原文そのまま」「批判コメント全開示」という方法を案出致しました。

当面、この方法による運用を続けさせて頂きたいと思っております。

何卒、ご理解、ご協力を頂けますよう、よろしくお願い致します。



なお、「ほんの一部」の読者の方へ申し上げたいこと(「3.16メッセージ」)があります。

私の人格と著作の品位を踏みにじる最低最悪の罵詈雑言のメッセージを投げつけてきた「あなた」に伺いたい

また、全ての読者の皆さまに、お願いしたいこと(「4.13メッセージ」)があります。

江端が作り出してしまった「誤った情報」の流布を止めて頂けますよう、ご協力の程、よろしくお願い致します。


読者の方から頂いたメールをご紹介します

Subject:msnニュースの記事( 「男性から女性に性転換した人は、赤ちゃんを産むことができるのか?」 )につきまして

江端智一様

msnニュースの記事「男性から女性に性転換した人は、赤ちゃんを産むことができるのか?」を読み、思う所ありメール差し上げます。

私、神奈川県在住で農学系の大学に在籍している百瀬博文と申します。

記事の最後の方で、

「しかし、男性から女性になった人と男性のカップルの場合は、・・・」

という件の中で人工子宮について触れられていますが、もっと現実的な情報があ りましたので、釈迦に接法とは思いますが、お知らせいたします。

朝日新聞デジタルの記事ですが、


子宮移植受けた女性が出産 世界初、スウェーデンで
岡崎明子
2014年10月4日18時42分
http://www.asahi.com/articles/ASGB451R6GB4ULBJ006.html

という記事がありました。

卵巣はあるが生まれつき子宮がない女性が、閉経後の女性から子宮の提供を受けて妊娠、帝王切開で出産したという内容です。

卵子の確保という問題はありますが(記事で指摘されているように代理母出産などもあるので物理的には可能ですね)、人工子宮よりはより現実的な技術ではないかと思いました。

次は戯言と思い読み流して下さい。

MTFの女性の体細胞から卵子を形成する方法ですが、技術的に確立したものではないものの、体細胞から半数体細胞を形成することも不可能ではなさそうです。

記事では、(原理的に)iPS細胞から卵巣を形成させて、その中で卵細胞を形成させ・・・という手順を紹介されていますが、


発生: 半数体幹細胞のより簡単な作製法ブックマーク
Nature 490, 7420
2012年10月18日
http://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/39729

という情報がありました。

可能性の段階でしょうが、今の発生学の研究はとんでもないところまで進んでいるのだなと思わずにいられません。

このような技術が進めば、性別適合手術を受けた人のみならず、事故または病気等で生殖器官を失った人が自身の子を設ける道が開けると思います。

一方で、私自身は極端な優生思想は持ち合わせていないと思いますが、本来有り得ない形での生殖には多少の抵抗があります。

例えば植物や愛玩動物であれば、その性状が良好な生存に適していないものであっても、いわゆる奇形状態※が「かわいい」「珍奇な」という理由で注目され、蒐集の対象にしますが、これがヒトであれば距離を置こうとするのが多くの人間であり、私とて例外とは言えない気がします。

(自分と同質なものは受け入れるが、異質なものは排除しようとする、とでもい いましょうか。)

※いわゆる奇形状態とは、特別に手をさしのべない限り、自然環境においては淘汰されていまうものとして考えます。

長くなりました。

いきなりのメールで、かつ、戯言にお付き合い頂き、ありがとうございました。

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百 瀬 博 文
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2014年6月28日 江端智一


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