中古車購入レポート in フォートコリンズ 02/05/2002 フォートコリンズ在住の日本人の方から、以下のレポートを頂戴致しました。 公開をお願いしたところ、心よく了承して頂きましたので、ここに掲載させ て頂くこととします。 ------------------------------------------------------------ 中古の自動車を購入したので、その内容をログを兼ねて記述します。 なお車の購入に必要な必要な手続きは州やによって異なると思います。 大まかな流れ、注意事項はWebに参考になる体験記がよく載っているので 参考にすると良いと思います。 車選びの基準: 私の場合、カンパニーカーは女房に渡し、自分が通勤に使うのを 目的としました。 1.1日往復5マイル、大きなメンテ無しで2年間は動くこと。 2.冬季凍結路でも対応可能。 3.途中の55マイル制限道路を「余裕」を持って走れる。 4.カンパニーカーとは別のタイプ。 予算 a.帰国する際、多少評価が付きそうなら総額1万ドル程度、 b.帰国時に捨て値同然を覚悟するなら、帰国時に製造から10年を 超えても良いので、3000ドル以下。 車の販売店と種類 個人売買、中古車センタ、ディーラー系中古車とあります。 Mikeに聞いたところ、「second handsを買うのはギャンブルだ」と 言われたので、安全をお金に換えて、ディーラー系にしました。 ホンダやビュイックのディーラーもやっているマーキュリーです。 車選び 結局Webで調べたり、カレッジ沿いの自動車屋を何日も見たすえ (よもやま話参照) 鈴木自動車のエスクードのような小型オフロードタイプの4WDか、 それと同種類のGeo(韓国)のTrackerが第一候補になりました。 第二候補はトラックで、第三候補がpick up、以降普通乗用車 になりました。 声をかけてきたディーラーのセールスマンに条件を話したところ 95年型日産pick upを勧められました。 試乗 免許証のコピーを取り、試乗用保険の書類にサインして、仮 ナンバーをつけて貰って試乗です。 試乗の注意点は日本と同じですがWebなどにも多く載っているので そちらをどうぞ。 ただWebには、そのまま修理工場に持込んで下回りや車台など 全てチェックして貰え、と書いてあるものもありましたが、 整備工場を持つディーラー系ということもあり、私はしませんでした。 (後日談) しかし、これが失敗で走行中に平坦な道でハンドルから手を離すと、 車が自然に左に曲がることを数年後に気が付きました。 これがpart-time 4WDに起因するものなのか、ショックアブソーバー に起因するものなのか、それとも車台などに起因するものなのかは 判りませんが。。。 事務手続き: 契約 契約書の作成ですが、金額の交渉で最終段階でマネージャーが 出てきます。金額を負けるのに決済が必要なんだぞ、という アピールでしょう。こっちもキャッシュ一括払いだ、などと 主張しましたが、所詮英語での交渉を行なう悲しさ、勝負けを つけたら私の負けでしょう(こっちが客なのに。。。)。 実際の契約は別室に連れて行かれ、そこで経理士か弁理士みたい な人相手に契約内容を確認した正式書類にサインして、パーソナル チェックを払いました。なお税金はかかります。 保証 このディーラーでは1ヶ月ないし2000マイル保証がつきます。 それ以降は自分でお金を払い、さらに保証対象をメニュー選択して 保証をつけます。期間は1年単位で3年までありましたが、車に 限らず機械類は初期故障が多いので、1年目がUS$800前後と高く、 それ以降は$200前後/年の追加になっていました。 自動車保険1 新車を購入した知人2人によるとコロラド州は車の購入前に 車台番号など控えて自動車保険を契約しておかなければ、 車を購入できないとのことです。 私の場合は違っていて、店で5日間の保険をつけたので、その間に 入れば良いとのこと(が後で判りました)。 ナンバープレート登録申請 自分の修理工場が認定されているのか、ナンバープレート登録申請 に必要な排ガス検査フォームも揃い、売買契約の書類も揃え、 ディーラーで行なってくれます。 (このディーラーでは契約に際し、事務手数料(たしか)US$160取られた)。 (仮ナンバーをつけて貰い、引渡しが終了です。) 自動車保険2 AAAの事務所を通して数社から見積もりを取ってもらい、安くかつ 保証範囲の広いところを選びました。なお、事故時に入る病院を 制限した方が金額が安くなります。病院のリストを見せて貰いましたが 殆どの病院が対象になっているようなので、その条件で契約しました。 なお、コロラド州が定める最低基準額よりは多くカバーするように 契約書を作って貰いました。契約は半年単位です。 (よもやま話参照) なおこの契約では、かなり会社の世話役に助けてもらいました。 ナンバープレート取得 ディーラーから自動車登録申請が終了した旨、書類を送ってくるので、 その書類を持参してCounty事務所に行きます。OAKとMAISONの交差点 です。月初め、連休前の週末という悪条件のため大変混雑しました。 番号発券機から番号付きカードを取り、自分の番号まで待ちます。 ここでは、自動車購入価格にリンクした税金とナンバープレート代、 1年分の自動車税を払うようです。 この段階で金属製の本プレートと1年間有効を示すステッカーを受取り、 車のプレートを付け替えて購入に関する手続きは終了しました。 よもやま話 1.Ft. Collinsにおける中古車の評価 米国内はどこでもそうかもしれませんが、車が無いと生活できないので、 きちんと走る車はそれ相応の値段がつきます。 多少、石跳ねによる傷やペイントが擦れ落ちたり、冬季の凍結防止砂が 巻き上げられたことによるボンネットの傷は値引きの対象になりません。 価格設定の基本は年式と走行距離で決まり、これにさらに車種などが 勘案されるようです。 その意味では日本ではまだまだ車は嗜好品で、モデルチェンジで旧モデル の値段が下がったり、10年落ちでさらに値段が下がったりと、評価の基準に 興味深いものがあります。 感覚的ですが、日米を比較すると 新車の値段 高級車を除き日本車を含めほぼ同じ、差は5%位か?(115円/ドル) 中古車の値段 米国の方が圧倒的に高い。 現地調査の結果、私の決めた内部基準 走行距離7万マイル以下、帰任時に製造10年を超えていないこと。 (Webなどでは14万マイルを超えた車の深刻な故障話が多かったので) トラックなどはそもそも出物が少なく、あっても12万マイル超の ものばかりでした。この種の車は乗り潰すまで使う人が多いようです。 またこの市は富裕層が多く、アメリカ全体の好景気も手伝ってか、 車を調べているときにもバンバン新車が売れていました。 そのためか中古車も程度の良い、年式の若い(2-3年)、価格の高い ものが置かれています。 (私のPick upは在庫リストを見て離れた場所にある車置き場から 持ってきた) #2人家族で3Bed Room、4人家族なら5-6Bed Roomが「普通」という #典型的なアメリカ中西部の市に住む事は、ある意味日本の「普通」の #生活よりお金がかかるかもしれません。 2.Ft. Collinsの中古車屋 業者にもよりますが、かなり値段を吹っかけるようです。 私は最初に中古車屋(マツダのディーラーも兼ねていると後で知った)に 行ったところ、試乗させてくれたのですが、値段もかなり吹っかけられ たようです。(購入した車と同程度の車で7割増し) 最初の店なので値段交渉もせず、他店も見たいとその場での商談を ストップしました。 中古車は回転が速く、私の対象とした車はすぐに買い手がつくようでした。 また日曜日は休みなので、ゆっくり車を見たいのなら日曜日に展示場を 回ると良いかもしれません。 困るのは値段が表示されていない店が殆どのこと(一軒だけ表示されていた)。 セールスマンが持つ在庫リストの値段欄にかかれています。 3.アメリカにおける保険制度と掛け金 用語の定義 保険金:保険の契約でカバーされる最高金額 保険料:当該保険の掛け金 州によって決められている最低カバーがあり、それを満たしていないと 車を購入、登録できません。これは日本は自賠責に相当すると思ったの ですが、米国には自賠責と任意自動車保険の区別がないそうで、全て 一括の契約に折り込まれるそうです。 私は州の最低保証額より多いUS$350,000に入っていますが、日本の基準 からすると(対人1億円など、私が日本でかけていた保険は無制限でした)、 かなり少ないと思います。 もちろん万一の保障ですから、使わないで済むことに越したことはない のですが。 Webでの情報によるとこの保険金のカバー上限額は、年を経ると増額 できるそうです(要するに最初は契約者の実績が判らないので、保険会社 も出費のリスクを減らすため、高いカバーを申込めないということ)。 この考えは保険料に関しても表れ、最初の半年分の保険料はUS$800近く なっていました(相見積もりをとった他社も更に高かった)。 保険金を増やす別の方法として、アンブレラ保険に入る方法があるようです。 これは自動車保険などのカバー額以上の損害を補償するものです。ただし これはその保険会社に対して自動車保険とテナント保険(家財保険のような もの)の両方に入っていることが条件になります。 契約条件で変わりますが、私達のような生活をしている場合、テナント保険、 アンブレラ保険(US$500,000−US$1,000,000/人)ともそれぞれUS$100強で入れる ようです。ただテナント保険の場合、アパートに住んでいると入れない 保険会社もあるので注意が必要です。(賃貸アパートの住人は社会的に 信用が低いということでしょうか。移って来たばかりの外国人に対する 社会的信用の低さもあり、ひがみっぽい視点になってしまいます) さらに保険会社によっては自動車保険は扱っているが、テナント保険や アンブレラ保険を扱っていないところもあるようです。 さらに保険の場合、(日本でもそうですが)支払条件がいろいろあり、 どの場合にどの程度支払われるか、私には良く判っていません。 (日本でも良く判っていなかった)。 最もアメリカの場合、補償は出来る範囲内で、ということで無い人は 無いで処理されると聞いたことがあります。確かめる気にはなれませんが。。。 保険契約の際、交通協会が発行する日本の無事故証明の英文訳を見せると 保険料が安くなるという話がありましたが、私の場合、特にそのようなことは ありませんでした。それより米国内での交通違反、事故があるとそれに リンクして保険料があがるということです(保険会社は履歴を調べる手段が あるとのこと)。 後日談 上記保険の契約を終え、会社に戻ると別途見積り依頼して音沙汰がなかった、 カリフォルニア州に本拠地を置く日系カード会社が提携している保険会社の 見積もりが届いていました。車の保険条件はほぼ同じ(契約は12ヶ月)で、 12ヶ月分のテナント保険、アンブレラ保険(US$1,000,000/人)込みで、 私が契約した6ヶ月分の自動車保険より2割以上安かった(つまり契約段階で半額以下) です。 コロラド州におけるこの保険会社の対応能力が不明のため、すぐに契約を 乗換えるつもりはありませんが、半年後の更新には考えようと思います。 以上。