「Windows7 + meadow で ispellを使う」 2015年6月6日(土) 江端智一 1. 背景と目的 ~~~~~~~~~~~~~ (1)Mewdowを使って、英語で(も)日記を書いているが、スペルチェックをする 為だけに、コンテンツを一時他のアプリにコピペして、再びそれを戻すのが、 面倒だった。 (2)最近、環境がガラっとかわり(WindowsXP→7/32bit→64bit)、この対応で、 これまで結構ウンザリすることが多かったが、覚悟を決めてispellを導入する ことを決意した。 2. ispellとは ~~~~~~~~~~~~~ Ispell(アイスペル)は、UNIX向けスペルチェッカである。 いくつかのイン タフェースがあり、emacs(meadow等)などのエディタから呼び出すこともできる。 3.前提環境 ~~~~~~~~~~ 私の自宅の環境は、以下の通りである。 ■64bit Windows7 ■Meadow(Emacs 22.3.1) ■Emacs等の環境は、「C:\win32app」というディレクトリに集めている。 (他のPCに横展開するときは、このディレクトリをまるごと運ぶ) 3. ispellの構築方法 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (1)ispell-3.4.00 for Win32 の入手 http://www.ring.gr.jp/archives/text/TeX/ptex-win32/w32/ispell-3.4.00-w32.tar.xz から、C:\win32appにダウンロードして解凍する。 xzファイルが解凍できない場合は"7-zip"というツールを使えば解凍できる。 C:\win32app\ispell-w32 というディレクトリができ、その中に、各種ファイ ルが入っている。 (2)C:\win32app\ispell-w32\bin にPATHを通す。 # PATHの通し方が、XP→7になって、変っている(うんざり) スタート→コントロールパネル→システムとセキュリティ→システム→システ ムの詳細設定→環境変数→システム環境変数→編集 から"Path"を選択。変数値(V)の一番最後に、 ";C:\win32app\ispell-w32\bin" を追加。 (3)環境変数 ISPELL_DICTDIR を設定する。 上記(2)の環境の状態で、ISPELL_DICTDIR "C:\win32app\ispell-w32\dic" を記載。 パーソナル辞書は、ほっとけば、環境変数 HOME で設定されたディレクトリに 作成されるらしいので、私は放置。 その後、"OK"を連打して、Pathを確定する。 (4)その他 この後、新規のMeadowを起動したけど、Pathが反映されていないようだった ので、パソコンを再起動した。 また、ispellに関する".emacs"の編集が必要かとも思ったが、私の場合は何も 設定しなくても問題なく動いた。 Meadowインストール時に作られた、"ispell.el"が起動するらしい。 動かない場合には、C:\win32app\ispell-w32\lisp\newemacs に、"ispell.el" があるので、それを使えば良い(はず)。 4. ispellの使い方 ~~~~~~~~~~~~~~~~~ http://www.bookshelf.jp//texi/emacs-20.6-man-jp/emacs_14.html#SEC102 に詳しい。 以下を覚えていれば十分だろう。 (1)起動の仕方と終了の仕方 「M-x ispell-region」とするとregion の中のスペルチェックができる。 「M-x ispell-buffer」で、buffer の中のスペルチェック。「M-x ispell-kill-ispell」で ispell プロセスを終了する。あるいは「q」で終了。 (2)ispell が置換候補を提示したときの操作 [0, 1, ...] 0, 1, ... 番目の候補で置き換える。 [SPC] 単語をスキップ。 [r] 置換後の単語のつづりの入力を求められるので、入力してリターンす る。 [a] 修正せずに、この編集に限って正しいものとして扱う。 [i] この単語を個人辞書ファイル(ホームディレクトリにある)に登録し、 以後は正しいものとして扱われる。 [C-g] スペルチェックを中断する。「C-u M-$」で再開。 以上