確定拠出年金配分計算用 遺伝的アルゴリズムプログラム 2002/02/18 確定拠出年金と言う、我々の老後の年金を、株式・債券市場に強制的に放り こむと言う、政府主導の(えげつない)制度が始まりました。 会社もその制度から逃げることができなかった、と言うか、会社にとっては 資金運用を社員にやらせて「責任回避」と言う美味しさもあり、まあ、つまる ところ、社員の私達は、(国と会社にはめられて)ギャンブルの世界に足をつっ こまざるを得なくなったわけです。 しかしながら、データがない。 どうやって、商品を購入すれば良いのよ。 ----- 仕方ないので、私はパンフレットの「豆知識」なるところにに記載されて いたグラフから、国内債券、外国債券、国内株式、外国株式の平均値と標準偏 差を、定規(ものさし)を使って算出しました。 # 過去16年のデータなんぞ、これからの16年に何かの役に立つかなあ。 # 世界一、なさけないデータだろう。 さて、確定拠出年金は、上記4つ(他にも色々あるが)を組みあわせて、その 比率を会社に提出するのですが、高校3年の時にならった、標準偏差の計算方 法をすっかり忘れている自分に気がつきました。 自分の運営しているメーリングリストの方から、配分の異なる2つ以上の母 集団から成る標準偏差の計算方式を教えて貰い、 標準偏差=sqrt(0.6^2*a1^2+0.4^2*a2^2) (上の式の意味、私には完璧に理解できるので、説明はしない) 確定拠出年金の配分計算に、轟章様作成の遺伝的アルゴリズム(GA)のソース コード http://florida.mes.titech.ac.jp/ssoft/soft.html を一部修正させて頂き(許可を頂戴しました)、仕事用のパソコンに、数百匹の 人工生命達を放し飼いにして、私の年金の計算を任せました。 ソースコードを読みならが、gene,chromosomeなどの言葉を、コードの端々 から拾っては、懐しい思いにふけっておりました。 今回のケースでは、(標準偏差の算出を含む)評価関数の作成が若干面倒だっ たのですが、作ってしまえば、解探索はあっと言う間に終わり、探索空間が広 い問題に対して、GAはやっぱり便利でとても強力であるなあ、としみじみと実 感しました。 ネットワーク屋になって久しいですが、あーゆー、儲からないが夢のある、 パラメータを一日中弄って遊んでいたアルゴリズム屋も、決して悪くなかった なあ、と。 http://www.kobore.net/soft/ga/ga.zip