江端です。 robintos>  先日は、デンバーにて昼食を御一緒できて、光栄でございました。 こちらこそ、楽しい昼食会をありがとうございました。 robintos>  ホームページを見るほとんどの者が江端氏に対して抱くであろう robintos>  像を、悲しい凡人の性で私も抱いておりましたが、お会いするや robintos>  いなやその像は完膚なきまでに崩されました。 robintos>  あの孤高の、神の領域に立ち入る文章が、気位の高さを微塵にも robintos>  感じさせないあまりにも人間的な人物により生み出されていたと robintos>  いう事実に、驚愕の念を禁じ得ません。 かなりの方が同じ様なことをおっしゃって下さるのですが、我が師匠にして 親友であるところの、エルカンによれば、 「フェミニズムを標傍するだけの、エセ男女同権主義者」 嫁さんによれば、 「女性に興味を示さない文学青年を装う、本性全くその逆の男」 その他、 「革命家の仮面を被った小市民」「権威(*1)に従奴する小物」「亡国 のスポーツ(*2)に興ずる売国奴」 などとも呼ばれており、これらは、(*1)通産省の情報処理技術者の資格取得 に狂奔しているとか、(*2)スキーやテニスなどを華麗にプレイし、女性に取り 囲まれる運命にある私を妬む者たちの、言われのない中傷の数々の内のほんの 一部でございます。 しかしながら、私の実体とは、出エジプト記3章14節にある、あの有名な一 節の中ですでに述べられている者です。 ----- 神はモーセに仰せられた。 「わたしは、『わたしはある』という者である。」 And God said to Moses, "I AM WHO I AM." ----- robintos>  むしろ私の凡庸な考えに誤りがあったということでしょう。何気 robintos>  無い人間らしい生活を真摯に重ねる者にこそ、人智の限界に達し robintos>  うる高尚な思考が宿るとの考えに至りました。 あのあまりにも有名な、 "A Rolling stone gathers no moss." 「転がる石は、やがてローリングストーンになる(*3)」と言う、日々の研鑽 を重ねていくことによって、やがては著名なロックンローラーになると言う、 この格言を胸に、私も日々鍛練に余念がありません。 (*3)明かな誤訳 robintos>  最後に、お会いできたときの感想をもう一つ敢えて申し上げるな robintos>  らば、ケビンコスナーの顔とはいかなるものだったか自分の記憶 robintos>  を疑ってしまったということです。 禁酒法時代のアメリカ。犯罪王アル・カポネが君臨していたその時代に、彼 と対決するひとりの男が現れる。財務省捜査官エリオット・ネス。 あの名作、アンタッチャブルを京都四条の映画館で見終わった後、私は私が、 単にケビンコスナーと容貌が似ていることのみならず、エリオット・ネスのそ の生き様に、私の孤高の精神を写し見たのであります。 この映画の観賞が終った後、私はその足で、京都岩倉にある私のアルバイト 先の学習塾にて、ケビンコスナーと私がいかに酷似していたかを滔々と語った のであります。 生徒達は、最初笑いながら私の話につきあっていましたが、私がその話を続 けている内に、そのうち不安げな顔になり、最後に心配そうに私に尋ねました。 「先生、何かあったの? 」 「先生、疲れていない?」 私には、未に、生徒達が何を言いたかったのか分かりません。 robintos>  駄文力のなさゆえ、気を抜くとすぐにツマラナイ文章を作成する robintos>  に堕落してしまいます。 robintos>  駄文力こそ、文章の粋、忘れてはならないセンスであり、修辞法 robintos>  などという簡単な言葉では説明できないものしょう。人生にとっ robintos>  ての不可欠なユーモアセンスとは、文章にとっての駄文力の関係 robintos>  に等しいのではないでしょうか。 まさにおっしゃる通りでございます。 駄文とは、まさに、知識、レトリック、習字方や修辞方を乗り越えた所にあ る、最も困難にして、しかしながら全く何の役にも立たないものであり、文章 と言う記録媒体としてのプラグラティズムの対極に立つ、究極の無駄文化の一 形態でありましょう。 しかしながら、時間と資源の浪費の限りを尽して作成するこの駄文こそが、 知的生命体である我々人類に許された、最高かつ贅沢な芳醇にして野趣豊かな 知的作業であると思うのです。 畢竟、文化とは、あってもなくてもどーでもよいものと定義されるものであ り、駄文とは、そのような意味で、文化の名に恥じないものであると、私は信 じています。 robintos>  当方、駄文力の重要性は認識しておるものの能力不足ゆえ、江端 robintos>  氏ホームページ参考資料(高村薫や落語CDなど、ホームページで robintos>  引用されている資料)を通じて、研鑽していく所存です。言をま robintos>  たないのですが、国民の四大義務の一つ「ホームページ本文の暗 robintos>  誦」は、成人前に完了しております。 駄文力育成の為に、役に立ちそうな本を以下に紹介致します。 (http://www.kobore.net/tex/alone95/node21.html) (1)左翼、あるいは右翼の運動や論理破綻、自己矛盾、自己否定に疲れたあな たへ - 転向こそわが人生(江端智一著:「やさしい転向入門」より抜粋) - 実践的転向派のための「はじめての『転向』」 - さらに極めたいあなたのために「実用『転向』(上・下)」 「応用『転向』(上・下)」 (2)日本を代表する駄文作家の江端の半生を記録した書   江端がいかにして、保守思想を勝ち得たかを問う、世紀末 最大にして最後 の、そして戦後50年に日本人に問いかける問題の書 「わが転向 -----D大学S自治寮寮長就任、そして粛正・・・ 日立 入社を経て、ホンダシビック購入まで -----」 江端書房より絶賛発売中!! かつては理想に燃えていた一人の青年。世界革命の夢が潰え去り、 傷つい た彼は、家庭的幸福に救いを求めようとするが・・・。没落した革命家の実像 に、全世界が震撼する話題作! 「続・わが転向 -----婚約から破局まで・Y嬢よ、おまえもか!------」 近日刊行! 崩壊した家庭。荒んでしまった彼は、会社で「仕事? なにが仕事だ。 痔裂 分散システム?ふざけるなM主管!」と暴言を吐き、解雇される・・。ヤケに なった人間は始末が悪い、と各界の同意を得る警世の書! 「続々・わが転向 -----自暴自棄から失業まで-----」 本年中に刊行予定! 根無し草のように街から街へと彷徨する元革命家。 社会から疎外された彼 が行き着いた所は、麻薬と暴力が支配する闇の 世界だった・・。 堕落した人間の、それでも自分の人生は間違っていなかったという 信念に、 「ええ加減にせい!」と世界中からつっこまれる奇書! 「続々々・わが転向 -----牢獄より・わが転向に悔いなし-----」 来年度刊行予定!