江端です。 後輩のK君より、最近非常に人気のある番組であると聞き及ぶ、NHKの「プロ ジェクトX」を、2話分(VictorのVHS開発と、Sharpの液晶開発)借りました。 私が一度、この番組を見たときは、年末の特集だったようで、開発者へのイ ンタビューなどの内容で、私にとっては興味が持てない内容だったので、それ 以後、見るのを止めていたのです。 しかし、K君から借りた「特集」でない通常プログラムの方は、纏まりが良 く、見ていて大変楽しめました。 ま、ちょっと御都合的な展開も否めませんが、巷の番組と比較すれば、対数 グラフが必要なくらいの評価ができると思います。 ----- しかし、世界標準や、コアコンピタンス技術でなくても、 技術者であれば、誰でも、あの番組で登場する技術者と同じような恍 惚感を体験することができる と言うことを、意外に、世の中の人は知らないのかな、と言う気もしました。 技術的に困って悩み抜いていたことが、ある日、突然に、(歩いている時や、 風呂の中、私の場合「夢の中」というのもある)いきなり、ぱーーーーっと頭 の中で開けて、大急ぎで、会社に戻ってコンピュータの前にしがみつく、 とか、 プログラム開発が佳境になってくると、早朝出社して、プログラミングを開 始して30分くらい立ったかと思ったら、深夜だった、 とか http://www.ff.iij4u.or.jp/~ebata/goddown.txt てな場面とか、 技術者であれば、こんなことは日常茶飯事でございます。 そして、それらの困難が、ある時、突然ブレイクスルーする、と言うのは、 もうこれは、言葉では表現できない「エクスタシー」だったりするのです。 ----- 結婚式の司会や、作家、あるいは、俳優やモデルで、ハリウッドあたりで、 十分に食べていける江端さんが、なぜ、まだ日立なんぞで技術者を続けている のか ----- それは、一言で言って、この「エクスタシー」が、なんとも言えずに、応え られないからです。 ----- 前置きが長くなりました。 本メールの目的は、 「プロジェクトX」を録画したビデオを誰か持っていませんか? と言う質問にあります。(特に黒部ダムやら、富士山気象観測レーダなどの 編) そのような方がいらっしゃいましたら、* 個人的 * にメールを頂きたく、 よろしくお願いします。 ではでは。