WindowsでeWnnを使おう                ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ver 0.3 2000/07/20 ver 0.2 2000/02/07 ver 0.1 2000/01/07 ver 0.0 1999/12/22 江端智一 E-mail:See http://www.kobore.net/mailAddress.gif http://www.kobore.net/  言うまでもありませんが、本文章は 無保証です。この文章の影響によりどの ような事が起ころうとも当方は一切の責任を持ちません。 0.変更履歴  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ver 0.3 2000/07/20 -「eWnn」のクライアントが、GNU Emacs 19.34ベースのMule 2.3、及 びGNU Emacs20.3でも利用できるようになったことを追記 ver 0.2 2000/02/07 -現状ではmeadowでは使えないことを追加 ver 0.1 2000/01/07 -「eWnnのクライアントの設定ができても、使い方がわからんだろーが」 と言う声に対応。 -「infoにeWnnに関する表示が出んぞ」と言う声に対応 ver 0.0 1999/12/22  初版 1.目的  ̄ ̄ ̄  なんでこんな凄いソフトが、それほど騒がれずにいるのか、よく分りません。  はっきり言って、このソフトがなければ、私は、英語のメールは勿論、論文な ぞ一本たりとも書けなかったでしょう  OMRON社の"eWnn(いーうんぬ)"は、例えば英語の電子メールを読んでいる時、 意味の解らない単語の上に、カーソルをおいて辞書を引く為のキーを叩けば、た ちまちその意味と、膨大な例文を出してくれます。  勿論、日本語の単語の上におくと、今度は英単語と例文が出てきます。  英語で文章を書いていると、今度はその場でスペルミスを指摘してくれます。  アホな翻訳文を吐き出す、日英・英日翻訳ソフトより遥かに役に立ちます。  なのに、なぜ騒がれないか?  それは、Mule(ミュール)と言う、Unixの世界では有名なエディタ(とか言う と、『あれはエディタじゃない。環境だ』とか騒ぐ奴がいるんだろうが・・鬱 陶しい)でしか使えないからだと思います。  しかし、この"eWnn"は、まさにMuleの様なマルチエディタでこそ、抜群の性 能が発揮される訳で、「Muleじゃないと使えない→Mule人口が少ない→eWnnが 騒がれない」と言う図式は、ある程度しょうがないのかも知れません。  Unixで全ての仕事が片付けば問題はないのですが、我々社会人は、Windowsと言 う、誠に動作不安定なOSと、その上で動作するOfficeと言う、レスポンスが最低 で、信頼性この上もなく最悪というアプリケーションで仕事をしなければなりま せん。  そこで、Windowsでも動くMule,"Mule for win32"を使って、この"eWnn"をな んとか、Windows環境で使えることを試みてみました。  # と言っても、全然大した事はしていないんだけどね。 2.What's "eWnn" ?  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  (省略) 3.eWnnサーバの設定方法  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  (省略) 4.Mule for Windowsのインストール  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  最新のバージョンにこだわらないなら、  「便利に使おう Mule for Windows活用入門 (カットシステム)」  で十分です。  CD-ROMもついているし、一から説明してあるので安心です。  Mule2.3ベース(GNU Emacsバージョン19.28ベース)ならeWnnは動きます。 なお、GNU Emacs20.3でも利用できるようになったようなので、最新のクラ イアント(lisp)をオムロンソフトのホームページからダウンロードすれば、 Meadow(GNU Emacsバージョン20.2ベース)でも動くかもしれません(未確認)。 5.eWnnクライアントの設定方法  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (Step.1) eWnnのCD-ROMからLISPファイルをインストール  http://www.omronsoft.co.jp/SP/pcunix/ewnn/ewnn_patch.html  から、最新のクライアントコードを取ってきて、  たとえば、C:/win32app/mule2/LISP/ewnn と言うディレクトリを作って、 全部展開しましょう。 (Step.2) .emacsの設定  .emacsの最後に、以下を記載します。 ;; eWnn用設定 (setq load-path (append (list "c:/win32app/mule2/LISP/ewnn/") load-path)) (load "ewnn") ; "erukan"とは、eWnnが入っているサーバ (setq ewnn-server-list '("erukan")) ;; eWnn用設定終わり  これでMule for windowsを再立上げして、.emacsにエラーが無ければ成功で す。 6.eWnn用infoの設定と使い方  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  infoとは、要するに「ヘルプ」のことで、MuleでM-x infoと打ち込めば出て くるものです。  ここでは、eWnnに関するinfoが使えるようにするための、設定方法を記載し ます。 (Step.1) infoの情報が格納されているディレクトリを探す  M-x infoコマンドを入力し、トップページが出てきたら[SPACE]を押します。 ここでC-x C-fを実行したときに、ミニバッファに表示されるディレクトリ名 が、infoの情報が格納されているディレクトリになります。  私の場合は、C:/WIN32APP/MULE2/info/になりました。 (Step.2) info情報のダウンロード・解凍  http://www.omronsoft.co.jp/SP/pcunix/ewnn/ewnn_patch.html  から、「eWnn for Linux/FreeBSD VerXX.XX 用最新版 info ファイル」をダ ウンロードしてきて、適当なディレクトリで解凍します。 (Step.3) info情報の格納  infoの情報が格納されているディレクトリに、"ewnn-jp*"をコピーします。 そのディレクトリ内部にある"dir"と言う名前のファイルの一番下に、以下の 内容を書き加えます。 ----- ここから ----- * eWnn-jp: (ewnn-jp). Support System for English Inputting.(Japanese) ----- ここまで -----  これで、infoからeWnnのマニュアルが読めるようになります。 7.使い方  ̄ ̄ ̄ ̄  「とにかく、動けばいい」というスタンスで。 (1)[F12]を押す(最初の一回だけ)。  Muleのモードラインの左側に[英]と表示されます。  もう一回[F12]を押すと、使えないようにできます。 (2)Muleのカーソルを、知りたい単語の上へ(英単語、日単語どっちでも) (3)[F2]を押す。  単語の意味が、ずらーーーっと表示されます。  終わり。  勿論、他にも山のように役に立つ機能がありますが、(私の場合)取りあえ ず、これで目的の9割が達成できます。  詳しい使い方はinfoを読んで下さい。 8.おわりに(私がどこではまったか)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  それはですね、LISPのコードをLinuxボックスからftpで取ってきて試してみ たところ、たまにしか(稼働率1割)動かなかったところです。  load-fileで ".emacs"を指定しても、"End of error ..... parsing"とか言 われて、駄目だった訳です。  で、文字コードの問題とか、改行コードの問題とか、色々暇を見つけて苦し む事3日間。駄目もとで、OMRONのホームページに行って、最新のクライアン トコードを解凍したら、一発で駆動。  # 嬉しいやら、自分に腹が立つやら・・・。  まあ、とにかく動いたのでよしとします。とにかく"eWnn"が使える事になっ て、英語の文章への対応がぐっと楽になる事ことは、とても嬉しい事ですから。  ではでは。